男が不精なワケ

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「せっかく買ってあげても精がでん」と奥様がぼやくことが少なくない。洋服屋でダンナ様の洒落着を見立てるのだが、どうもお気に召さぬ場合が多いらしい。そして曰く「何でもええと言いながら、こりゃいけん」と断られるのだそうだ。そう言って男は、たしかにいつも同じ洋服ばかりを好む。

そうじて男は、女性のように多種多様な洋服やアクセサリーで着飾ることが苦手である。しかしそれには、ただ不精なだけではなく、ちょっとしたワケがある。

新しい洋服で装う楽しみとは裏腹に、だれでも似合うか否かが心配になる。それまで着たことのない色や形の衣服を身につけると、自分でなくなるような気がして自信が揺らぐのだ。

いつの時にあっても堂々としておかねばならぬ自負から、オヤジたちは決まった洋服を好んで着て、威風と安堵のバランスを保っているのだよ。だから、あんまり突飛な格好を望むより、似ているけれど少し洒落た程度の洋服を勧めて、似合うはずだという自信をいたわってあげて欲しいのである。

絵と文・ふじたのぶお
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by foujitas | 2006-10-07 18:14 | 洒落日記  

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