靴を磨く男の美学

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春夏物のアパレル展示会へ赴いた。都内で開催される展示発注会では大勢のバイヤーが集い、各々の店頭へ並べる品物を見定める。木枯らしが吹く街路から一歩、屋内へ立ち入ると、明るい洋服が軽やかに飾られていて、まずそのギャップに感覚を馴らすことから仕事は始まる。

アパレル業界へ身を置く者に、お洒落好きが多いことは想像に易いだろう。展示会場ではショップの店長やオウナーたちが、我こそ主役とばかりにプライドを賭けた独特の着こなしで火花を散らす。なかなか面白い風景だ。なかんずく彼らが靴に注ぐ情熱は相当なもので、みな美しく磨かれたドレスシューズを履いて闊歩するのだった。

さて、靴の手入れというと、靴墨でゴシゴシと擦ることを思い浮かべるが、実は磨くばかりでは寿命を縮めてしまう。水分と脂分のバランスを適正に保ってこそ、味わい深い年季をみせるのである。だから保湿と栄養を与えるクリームを用いるのが良い。

靴のケアは、どこか女性の素肌の手入れに似通っているのだね。男が靴を磨く美学には、はっは、けだし当然の理由があったという事か。

絵と文・ふじたのぶお
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by foujitas | 2006-11-25 18:23 | 洒落日記  

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