アスコットスカーフの粋

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ドレッシーに装う男の服飾品は限られている。シャツやジャケットの形はどれも似通っていて、色や柄も総じておとなしい。女性の服装に比べたら、とても乏しいものでしかないが、Vゾーンを彩るネックウェアだけはおおいなる楽しみなのである。

背広を着用して前立てのボタンをとめると、両衿に挟まれたV字の胸元が現れる。そこは唯一、男が着飾るために豊富な色や柄を組み合わせることが許された場所であり、実に、シャツやタイで社交的なメッセージを発信しているのだ。

ネックウェアといえば結び下げのタイが一般的だけれども、もう一つ、照れ臭く思いつつも使ってみたいと考えるスカーフ状のタイがある。アスコットスタイだ。

ドレスシャツのボタンを外して首へ直接結ぶそれは、少しエレガントで品格のある着こなしを主張する、クラシカルなアイテムである。色合いも華やかで、軟らかいタッチが洒落オヤジを楽しませてくれるにちがいない。

なぜならアスコットタイは、かの英国アスコット競馬場において、並みいる紳士が好んで着けた、第一級の粋にルーツを辿るのだからね。

絵と文・ふじたのぶお
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by foujitas | 2006-12-09 18:25 | 洒落日記  

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