肌着は夏の身だしなみ

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昨今の若者は肌着を指して格好が悪いという。制服の下に色物のプリント柄Tシャツを肌着代わりに使っていたせいか、白いメリヤスが子どもっぽく見えるらしい。風紀に厳しい学校生活のはずだが、本質的な身だしなみよりも、見た目の規律を重んじた成果か。しかし社会生活において、スーツの上着を外したドレスシャツの下に、楽しいプリント柄が透けて良い道理はないだよ。

肌着というと野暮ったいがアンダーウェアは、さても大切な役割を果たす。とりわけ汗をかく日本の夏には欠かせないもので、昨今では消臭効果をもつ特殊な繊維が編み込んであるなど、様々な品物が店頭に並べられている。たしかに汗や体の臭いは自分自身で気づきがたいものだから、よりもって気遣わねばならぬ身だしなみだ。

肌着の多くは吸汗性に富むコットンが好まれる。洗いざらした綿の風合いは肌触りも良好でさわやかだ。古くはクレープと呼ばれるシワ加工を施し、べたつきを抑える生地も工夫されるなど、日本における肌着の歴史は深いのだね。

そしてデザインが気になる。シャツの脇のシミはタブーだから、夏に限って発汗を思えば、ランニング型よりも体にフィットする短い半袖型が好ましい。首の位置がやや高いスタイルは、ボタンダウンシャツの襟元に白いシャツがチラリと覗き、よき時代のアメリカを思わせる。清潔感こそ洒落心の基礎と心得るが男子。夏の身だしなみは大事な社交術なのである。

絵と文・ふじたのぶお
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by foujitas | 2007-06-29 13:29 | 洒落日記  

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