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制服にみるドレスコード

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夏のキャンプ生活は毎年、30年以上も欠かしたことがない。ボーイスカウトに携わって以来、必ず参加している夏季野営がそれ。今年も例外なく、田布施の野営地で素晴らしい野山に囲まれ、童子と共に数日を過ごしたのだった。

野外活動といってもレジャーではないから、日々は楽しくも厳しいプログラムが待ち受けている。ナイフを用い、ロープを結んで野営工作に勤しみ、毎朝にはセレモニーがある。朝礼に正装で臨むスカウト諸君の立ち姿は、まったく凛々しいねえ。

現在のボーイスカウトの制服は機能的で美しいもので「アメリカのラルフ・ローレン氏がデザインした」と当時は話題をさらった。

制服の今は昔。号令がかかるとき「二号正装で集合」などといった。それは制服の一部と、活動に合わせた作業衣を組み合わせたりする一種のドレスコードであり、最も軽装のときでも、スカウトを象徴するネッカチーフだけは着用が義務づけられていた。

翻って現代社会。自由と権利ばかりが主張され、規律や義務が軽んじられるような世間にあって制服は、もはや煩わしい物でしかないのだろうか。個が集い団体になったとき、ドレスコードは相手に対するマナーや、己の身分を表す有効な服装術となるはずだ。

キャンプファイアの明かりを見遣り、子どもたちの未来に思いを馳せて過ごした夏の一夜。制服を着たときの緊張感を忘れるでないぞ。

絵と文・ふじたのぶお

by foujitas | 2007-08-24 18:52 | 洒落日記  

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