鵜匠

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錦川に伝わる鵜飼いに新たな楽しみが加わえられる。先頃の「桜舟」に続く日中の鵜飼い興業「昼う飼」。さらに鵜の飼育施設を見物できるよう誂え、川面で巧みな身のこなしを魅せる鵜を観覧しようというものだ。伝統としての鵜飼いと、興業としての鵜飼いがマッチした妙案である。

ときに鵜匠の衣装に関する考察。暗闇の篝火(かがりび)に照らし出されるだけで、確たる姿は見えなかったが、ホームページによれば「鵜匠の服装は昔のままの伝統を踏襲し、頭に風折烏帽子(かざおれえぼし)、衣装を着て、胸に胸当て、腰に腰蓑(こしみの)をつけ、足に足半(あしなか)を履いています」とある。なるほど、いずれも古来より狭い船の上で、鮎に気取られぬよう動くための機能を考慮して生み出されたものだろう。

興味深いのは、そのすべてが布や植物繊維によって拵えられている事だ。農耕民族とされる大和文化では、主に植物を暮らしの糧として生きてきた。一方で狩猟民族が生きた地域では、動物の革が生活の道具に用いられた。馬具を見れば一目瞭然。日本の武将が使った鞍や手綱はやはり布と木である。

鵜匠はワラを撚り合わせた手縄(たなわ)を使って鵜を操る。この縄は逆撚りになるとたちまち切れる仕掛けなのだという。鵜と鵜匠の信頼関係はかくも優しいねえ。

今年は青空の下で華麗な鵜飼いが観覧できる。桜がほころぶ錦帯橋へ行ってみるかね。

絵と文・ふじたのぶお
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by foujitas | 2008-03-28 16:12 | 洒落日記  

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