オックスフォードクロス

f0227716_1241576.jpg

「こりゃあ厚手じゃね。冬物じゃないの」メンズショップの店頭で、しばしば夏になると出くわす一幕。白やブルーのシャツを訝しく手に取って話す向きは少なくない。洋服屋がもう少し親切な商品説明を付けておけば良いのだが、それが無ければ誰もが勘違いをしてしまうシャツの生地だ。

オックスフォードクロス。一般的に「オックス」と省略して呼ぶことが多い木綿の生地は、たてよこ共に二本の甘く撚った引き揃え糸によって織られたシャツ用の服地。通気性を持たせるため、やや太い糸を使うことから生地に厚みが生まれ、ちょっとした重量感を覚える。

本来、ドレスシャツに用いる服地はシルクだった。後に綿糸の加工技術が発達し、シルクのような木綿のシャツ生地が一般化した。これがカッターシャツによく見られる「ブロードクロス」と呼ぶ生地である。しかし細い糸で目が詰まっているので、いかにも夏には暑い。そこでスコットランドの機織り屋が考案したのが、件のオックスだった。ケンブリッジやハーバードなど大学都市の名前を付けた他種の生地もあったというけれども、今となっては定かではない。

由来はどうあれ、夏を快適に過ごす目的で考案されたオックスフォードクロス。洗い晒した白いボタンダウンは、クールビズにも最適なシャツなのだねえ。

絵と文・ふじたのぶお
[PR]

by foujitas | 2009-07-31 12:41 | 洒落日記  

<< 同窓会 靴を水で洗う >>