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ボタンが語る大人のスーツ(前編)

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男の背広の形をよく見ると、前立てのボタンの数がいろいろあることに気付くだろう。現在では多くが3ボタンで、上の2つを留める仕立てになっているが、2ボタン仕様のジャケットを着る人もある。ボタンの数にはどんな意味があるのだろうか。

元は詰め襟だった背広は、4つのボタンから始まった。そして長い歴史の中で流行によって変化し、一昔前、若い世代を中心に英国復古調の3ボタンが主流になった。「あれは若者のデザインよのう」と、最初は目もくれなかった大人だったが、いつしか彼らに倣って違和感なく受け容れるようになった。

現代における2ボタンのスーツは、ちょっと上質でエレガントな雰囲気を感じさせる。経験こそが醸しだす「大人の味」を演出するに格好のデザインだ。そう気付いたオヤジたちは、こんどはオヤジ世代の主導で2ボタンを復権させたのである。

見よ、若人よ。これがスーツの着こなしだ。深いVゾーンに結ばれた華やかなタイが語る人生を、君たちは知っているか。そんなメッセージが聞こえてきそうな2ボタンのスーツなのだった。

絵と分・ふじたのぶお
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by foujitas | 2006-08-26 17:59 | 洒落日記  

シャツのスソをどうするか

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駅前の店にあって外を見ていると、綿シャツを着たオジサンの5人に1人がパンツの外へスソ出して歩いている。正確な統計ではないが、目立つことに変わりない。

ラウンド状に仕立てられたシャツのスソが、パンツの中へ入れて着るべきであることは、いまさら説くまでもない。しつけが厳しかった時代なら、だらしない姿として叱られたものだけれど、いつのまにか誰もが遠慮しなくなったのである。はたして、それは正しいのだろうか。

スソ出しルックは、アメリカ西海岸など開放的なリゾートで好まれた着こなしであり、責任能力をもたない未成年たちが、大学キャンパス内で気楽に過ごして広まった。都市環境の中で着るには、他人に対して失礼な振る舞いと心得るべきことだ。

どうしても外へ出して涼しく着たいなら、スソをまっすぐに仕立てたスポーツシャツがある。開放感も良いけれど、自由のはき違えで、自身の評価を下げてしまっては台無しではないか。

洒落オヤジは不用意にスソを出すべからず。岩国の街であってもマナーやドレスコードは世界共通なのだから。

絵と分・ふじたのぶお
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by foujitas | 2006-08-19 17:57 | 洒落日記  

休日のモチベーション

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暮らしや教育に「ゆとり」が叫ばれ、社会人の休日は着実に増したが、充実した一日を過ごせる人々は多くないという。

リラックス気分で安息を求めるダンナ様は、つい気楽な装いで家でゴロゴロしていると、朝から掃除機のホースに追い回され、渋々と散歩にでかける。すると「そんな格好でどこへ行く」と咎められて、まるで気が休まらないオヤジなのである。

お盆の連休になれば家族でクルマに乗り込み、古里へお墓参りもあることだろう。これは休日の名誉挽回をする絶好のチャンスなのだ。

色褪せたTシャツとヨレヨレのショートパンツはヤメにして、日頃のクールビズで培ったセンスを活かすキレイ系の着こなしが良い。リネン(麻)のシンプルで涼しげなシャツと、やわらかいタッチのパンツ。ハンカチを忘れずに持ち歩き、家族を率先して休日を楽しむのである。

積極的に休日を過ごすモチベーションがあれば、疲れ果ててファミレスに駆け込むより早く、気の利いたイタメシ屋へ足が向くにちがいない。

絵と分・ふじたのぶお
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by foujitas | 2006-08-12 17:52 | 洒落日記  

おやじが苦手な美脚パンツ

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ちかごろ洋服屋の広告に「美脚」や「足長」とあるのを目にするようになった。多くの場合これらのパンツには、従来の仕立てにくらべて股上を深くし、尻ポケットをわずかに高い位置へつけることで、腰下を長く見せる特徴がある。

設計されたボディと同じように着用すれば、幅も細身で、たしかにスマートに見える。

しかし腹周りが立派になったオヤジ世代には、いまいちウケがよろしくない。なぜなら彼らは、パンツのウェスト位置を腹より下げて着る習慣があるので、結果的に股間がダブつき、足が短く見えてしまうのだ。美脚どころではない。

特別なデザインでなくても、格好良く見せるパンツはある。プレーンフロントと呼ぶノータックパンツは、適正なウェストとヒップで仕立てたら、すっきりとして美しい。裾に折り返しを付ければ、やや軽快な着こなしが楽しめる。かつてオヤジたち好んだアイビー・スタイルのツボは、永久不滅なのである。

いつのまにかゆったりサイズに慣れてしまった今日、ちょっと気分を引き締め、オヤジ流儀で「美脚」を着こなしてはいかがだろうか。

絵と分・ふじたのぶお
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by foujitas | 2006-08-05 17:49 | 洒落日記