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上着を手にする身だしなみ

「このジャンパーは店に入ったら脱ぐもんかいね?」。丈が短く、前立てがチャックになった上着を手にして尋ねられた。

舶来文化である日本の洋服は、しばしば使い方に迷うことがある。しかし暮らしの中には常識とみなされるマナーや身だしなみがあって、これを誤ると恥をかいたり、ときには相手に対して礼を失することにもなりかねないから、知らなかったでは済まない事でもあろう。

一目見てコートと分かる洋服なら難儀はないけれど、昨今のメンズファッションには、ジャケットかジャンパーか正確に分類できない洋服がある。そして、そういう服にかぎって、なんだかカッコ良いから悩ましい。

確固たる分類の方法ではないけれど、目安をつける手段がある。

まず上着丈がヒップより長いものはコートとみなせる。ボタンやファスナー、またはジャージ生地で袖や首元を包む形に仕立ててあるものはジャンパー。すなわち外套の一種だ。これらは屋外で着用するための仕様だから、本来、部屋へ入る前に外さねばならない。

一方でノッチド・ラペルと呼ぶ背広衿を備えたものは、スポーツ・ジャケットに属する。したがって、たとえジャンパーのように羽織っていても、着用したまま屋内で過ごせる。

きれいな桜が咲く春の日和。一日のうちに寒暖が巡る季節こそ、さり気なくジャンパーを手に持ってテーブルに着く姿が洒落なのだねえ。

絵と文・ふじたのぶお
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by foujitas | 2007-03-30 15:19 | 洒落日記