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シャツに凝るダンディズム

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カッターシャツとかワイシャツとか、ドレスシャツは様々に呼び名がつけられている。ワイシャツはホワイトシャツが訛ったもの。カッターとは、某運動用品メイカーがアスリートの健闘を念じ「勝った」をモジって名付けたという。

男が着るシャツをよく観察してみると、それは何枚かの布地が縫い合わされている事がわかる。前と後の身頃は同じ向きに、一方で背中は縦横方向を違えてある。これは体の動きに合わせて強度を保たせ、シャツのヨレを抑えるためのパターンだ。

さらに袖口と襟の部分も別のパーツが縫いつけられる。シャツは元々、カフと呼ぶ袖口と、カラーという襟は着用のときに付け替える仕様だった。それらのパーツは着ているうちに最も傷みやすい部分であり、すり切れたり汚れたとき刷新して使うものとして考案されていたのである。昔の人は賢いねえ。

「デタッチャブル・カラー」と呼ばれる仕様は見られなくなったけれども、シャツの袖には、こだわりを持って着る男たちがいる。やはり現代ではクラシカルに映る仕立てで、それは「ダブルカフス」と呼ぶ、折り返し式の袖口だ。

男がスーツを着るとき、正しくは袖からシャツがチラリと見える長さが相応しい。スマートに着こなすスーツの袖に、さり気なくダブルカフスの袖とカフリンクスが見えたら、ちょっとエキゾチックな気分にさせるのだよ。

一流のダンディズムをシャツで楽しむのも一考。

絵と文・ふじたのぶお

by foujitas | 2007-05-11 17:00 | 洒落日記  

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